人事教育部門向けセミナー「ストレスを減らして社員のパフォーマンスを上げるCBT式人材育成」を216日に開催させていただきました。

場所:アットビジネスセンター(東京都渋谷区)

日時:2018216日(金)13:0014:30

講師:弊社代表 大村美樹子

 

 なぜ従来型の集合研修、能力開発型の教育だけでは、なかなか企業が求めるような成果を上げることが難しいのでしょうか。

 例えば、営業部門の上司が部下に「新規開拓の強化」を指示したとします。やり方がわかっているのであれば、上司はそれで動いてくれると思い込みがちです。しかし、その指示を受け取る側は、以下の図のように三者三様。つまり、人それぞれの受け止めかたが異なっており、人によっては指示したことが十分に機能しません。

 従来ではこの部分にあまり焦点が当たっていなかったのですが、とりわけ若い世代の方に対しては、この部分をしっかりケアしていかないと組織としての結果が出にくくなってしまっています。

 そこで認知行動療法の立場から私たちは、それぞれ個人の「受け止めかた」を把握し、行動を変容させていくための場として、「個人カウンセリング」の導入を推奨しています。

 この実施には、利害のない関係性にある、つまりラインの中にいない外部のカウンセラーか、あるいは人事総務部門などの中で専門教育を受けた担当者が当たることになります。

  「個」に焦点を当てる必要があるため、従来よりも手間がかかるように思われるかもしれませんが、対象とすべき方は、基本的には組織の中において「心理的基礎力」が低い、全体の中の2割程度の方であり、ここを対象に個人カウンセリングを実施すれば、組織全体での底上げ効果が期待できます。

 効果について一例を挙げますと、ある企業において30代男性社員の個人の営業成績が174%上がったといった成果がでています。しかもこの社員は、すでに営業スキルは十分に持っているにもかかわらず結果が出ていなかったのですが、CBT式の介入を行うことでこのような変化が得られたわけです。

 もちろん企業にもよりますが、なかなか結果が出にくい社員については、これくらいの大幅な成績向上の効果が出ることは珍しいことではありません。

  今回のセミナーでは、そのような改善事例について詳しくご説明しながら、CBT式人材教育の考え方とその実践方法についてお話をさせて頂きました。

  ちなみに今回セミナーに参加いただいた方は、やはり人材不足の昨今、効果的な人材育成に関する問題意識が高まっていると思われ、上場企業の総務部長様や、中小企業経営者の皆様がご参加くださいました。ご参加いただきました皆様には改めて御礼申し上げます。

  また今後も当社ではビジネス領域で活かせるCBT関連のセミナーや勉強会を実施させて頂きます。